コラム

2017/03/29

人手不足の時代に(山梨・HK)

人手不足の時代に


▼人手不足が世間を騒がせている。建設業界も例外ではなく、若者へのアピールなど絶え間ない努力を行っているが、熟練工といわれる経験者が姿を消していくなど心配の種は尽きない


▼昨年7月に帝国データバンクが人手不足に関する調査結果を公表した。正社員不足と回答した業種上位は放送、家電・情報機器小売、情報サービスと続き、半年前に比べ0・6ポイント改善されたものの建設も6位にランクイン。半分以上の企業が厳しい現状を訴えている。一方、非正社員は、飲食店、飲食料品小売、娯楽サービスが上位を占める結果に


▼この状況下、居酒屋では注文品がレールに乗った台車に運ばれてきたり、ローソンは、会計から袋詰めまで店員の手を煩わすことなく行う完全自動のセルフレジの実証実験を始めたとのこと


▼人型を想像するのは昔の話。さまざまな状況・場面で製造業を中心にロボットが導入されてきた。そして人工知能(AI)の登場である。仕事の手助けではなく、完全に人にとって代わって職を全うするまでになった。数年前にオックスフォード大学では「10~20年後にアメリカの総雇用者の約47%の仕事が自動化されるリスクが高い」との論文を発表している


▼忙しいときには手を借りたいと言われた猫には、先客万来の願いが込められた置物もある。由来は諸説あるようだが、手放した愛猫が夢枕で人形にしたら福が授かると告げたとか。匠の技は、長年の経験と四季の彩りのなかで養われた感性に裏打ちされた五感によって果たせるもの。AIに委ねるのではなく、若者に継いでいってもらいたいと切に願うところである。(山梨・HK)


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