コラム

2017/05/16

犬にとっては迷惑?(群馬・OS)

犬にとっては迷惑?


▼本人はありがたいと思っているのだろうか。かわいらしい洋服を着せられた犬。最近よく近所で散歩している姿を見かける。三食昼寝付きですっかり人間馴れしていても犬は犬。本能は忘れず時折片足を上げてはマーキング。決まった場所なのだろうか、おしっこをかけ、またテクテク歩き出す。あまりにのどかな光景にしばし癒やされた


▼そんな犬たちにも環境の変化は訪れる。電線類の地中化により電柱は減り、さらに茨城県つくば市では新たな電柱の設置を規制する条例もできた。対象は開発が進む中心市街地やつくばエクスプレスの各駅周辺。その範囲は380ha(ヘクタール)に及ぶ。ここは「研究学園都市」という国主導でつくられた特殊な街。もともと電柱のない街づくりに取り組んできたが、2005年に国家公務員宿舎の売却が始まったのを機に、その跡地開発で電柱が増えたという


▼無電柱化は景観が守られ交通安全にも寄与する。災害時には倒壊による二次災害を防げる。いいことばかりだが、地中化には多額のコストが掛かる。関連事業者との協議にも時間が掛かる。なかなか進まないのが実情だが、将来を見据え地道に進めていくべきだろう


▼ただ電柱が無くなったら犬はどこにマーキングするのか。地面、塀、花壇、ポスト、街路樹。塀といっても普段世話になっている人の家におしっこをかけるのは気が引ける。毎回地面に体をスリスリしてのマーキングでは手間もかかるし、何より体が汚れる


▼縄張りの線引きに使っていた電柱が無くなる。早くもつくば市では、夜な夜な犬たちが集まって、対策を練っているとか、いないとか。(群馬・OS)


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