コラム

2017/06/20

最高のゴールを飾る(山梨・HI)

最高のゴールを飾る


▼欧州サッカーが閉幕し、新シーズンに向けた移籍報道が飛び交っている。選手の動向を予想し議論しあうことはサッカーの醍醐味であるが、最も魅力的なことは、試合を通して繰り広げられる熱いドラマだ。昨季、世界最高峰の舞台で奮闘する一人の日本人選手に心を動かされた


▼本田圭佑。イタリアの名門ACミランで10番としてプレーし、5月の最終戦をもって3年半の契約を満了し退団することになった。クラブ史上初の日本人として世界中から大きな注目を集めて始まったキャリアは決して良いことばかりではなかった。チームの不振、監督の度重なる交代などが影響し、試合に出場することがなかなかできない日々が続いた。それでもチームの勝利ただ一点を見据え練習に励んだのだ


▼5月22日。最高のゴールが生まれる。欧州カップ出場権がかかった大一番で、持ち前のFK弾が炸裂。462日ぶりのエースのゴールに場内は盛り上がり、本田コール、拍手喝さいが続く。どんな状況でも全力で取り組む彼の真摯な姿勢が報われた瞬間だった。その光景を見て目頭が熱くなった


▼「決して諦めることはしなかった」試合後に語った言葉だ。自分の思い通りにいかないこともたくさんある中で、粘り強く最後まで芯を通して生きることは難しい。彼はそれを実行し、キャリア最高のゴールを最後に飾った。諦めずに踏ん張り続けることが最後にどのような結果をもたらしてくれるのか教えてくれた


▼8月に開幕する欧州サッカー。選手の数だけ特別なゴールがあり、それは心を熱くさせる。来季はどんなドラマがあるのか今から待ち遠しい。(山梨・HI)


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