コラム

2017/06/21

日本アニメが持つ力(茨城・EM)

日本アニメが持つ力


▼先日、駅ビルに期間限定で設けられたアニメ作品のオンリーショップをのぞいた。あまた並ぶ商品を前に、はばかることなく歓喜の雄たけびを上げる青年。アニメが持つ力をあらためて感じた。1917年に日本初のアニメ作品「なまくら刀」が製作されてから100年を迎えた


▼子どもの頃、テレビアニメシリーズ「世界名作劇場」は至福のひとときだった。「ふしぎな島のフローネ」に心躍らせ、「フランダースの犬」に涙した。「トム・ソーヤーの冒険」のオープニング曲「誰よりも遠くへ」は、今でもそらで歌える


▼映画アニメ・スタジオジブリ作品は「アニメは子どもが楽しむもの」というそれまでの常識を覆し、大人も観る芸術作品として世界的にも高い評価を得ている。昨年は「君の名は。」が大ヒット。5月時点の興行収入は邦画歴代2位となる249億円。ちなみに1位は2001年公開の「千と千尋の神隠し」で308億円


▼世界からも人を呼べるキラーコンテンツとして成長を続ける日本アニメについて、日本政策投資銀行が調査レポート「コンテンツと地域活性化~日本アニメ100年、聖地巡礼を中心に~」を発行した。アニメ産業の動向や日本アニメの特徴を紹介するとともに、作者ゆかりの地や作品の舞台を巡る「聖地巡礼」による地域活性化について分析しており興味深い


▼あの頃、心ときめかした日本アニメが進化を続け、街の様子を変えるまでになった。一つの作品が建設業界の担い手不足解消の一手となり得ることも想像に難くない。画才に恵まれず、独創性も乏しいわが身を嘆きつつ、そんなことを思う。(茨城・EM)


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