コラム

2017/07/07

四季折々を維持して(茨城・TI)

四季折々を維持して


▼梅雨空の下、通勤時に通る茨城県庁周囲の桜並木もすっかり緑の葉。4月には桜のアーチが続く光景に思わず足を止めていたものだが、今は路肩でアジサイが咲き誇る。それも過ぎれば、アサガオやヒマワリを見かけるようになる。これから秋、冬、また春と季節が変わっていけば、花びらや落ち葉は避けては通れない。道路の清掃や樹木の維持に費用が掛かることを考えると、美しい景観を維持するのも安いものではない


▼先日、友人と「桜以外に、毎年あれほど咲き誇るものはあるか」を議論した。すぐに梅や桃、椿や牡丹など、いろいろと思いつく。アジサイも梅雨の時期には見事に咲く。「なぜ春は桜なのか」を考えると、学校や道路沿いで見掛ける機会が多いからだろう。梅雨ならアジサイ、夏ならヒマワリ、秋なら紅葉やキンモクセイが思い浮かぶ


▼花言葉を調べてみると、ソメイヨシノの「純潔」、ヒマワリの「私はあなただけを見つめる」などの納得がいくものもあれば、アジサイの「高慢・無情」など少し意外なものも。花言葉は19世紀ごろに西欧から流れてきたとされる。こうして受け継がれているのも、桜をはじめとする草花が、景観や贈り物として親しまれてきた証拠だろう


▼季節が巡れば、春は桜が咲き、夏は緑の葉が茂り、秋は紅葉で色づき、冬は枯れた枝に雪が積もる。これからも素晴らしい景色を維持するため、造園業の人たちには頑張ってもらいたい


▼四季折々を感じたければ、自然と上を向いて歩く。気持ちも明るくなる。ただし、上ばかりに気を取られ、積もった花びらに足を滑らせては元も子もない。安全確認も怠らないように。(茨城・TI)


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