コラム

2017/07/22

メロンが救世主となるか(茨城・TT)

メロンが救世主となるか


▼メロンの出荷量日本一を誇る茨城県鉾田市で、いよいよ出荷時期を迎える。直近で開催された同市の定例記者会見では、3種のメロンが供された。月並みではあるが「甘くて瑞々しく美味しい(みずみずしくおいしい)」。幸せな気分にさせてくれた。しかし「食べごろが分かりにくい」「食べた後の皮の処理が面倒」などを理由に20代の好きな果物ランキングでは上位にあがることが難しく、消費が伸び悩んでいるようだ


▼メロンで思い出されるのは、どこかのニュースで見た東京の建築会社、株式会社大熊工業土木事業部の「メロン肩の持ち主の募集」。メロン肩とは、メロンが詰まっているかのような筋骨隆々な肩のことを表現しており、応募条件には未経験者歓迎、学歴不問だがメロン肩の方に限るとしている。読み進めるとますます興味が湧く


▼通常の選考の流れは書類選考を経て一次面接、最終面接だが、メロン肩であれば、最初の書類選考と一次面接が免除され、最終面接へと進むことができる


▼建設業界は担い手の確保・育成が大きな課題となっており、官民挙げて長時間労働の是正、週休2日の定着、社会保険加入、生産性向上など魅力的な産業へ向けたさまざまな取り組みを行っている。しかし県内のいろいろな会合に出ていても、危機感は募るものの、なかなか決め手がないのが実情だ


▼さまざまな業界で生み出されるヒット商品には、既成概念に捉われないアイデアから生まれていることも多い。建設業の採用基準として「筋肉」に目を付けたところは新しい切り口なのではないか。それにしても条件に合った人材は確保できたのかが、気になるところだ。(茨城・TT)


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