コラム

2017/07/28

東京五輪の合宿地に期待(山梨・TH)

東京五輪の合宿地に期待


▼山梨県がまとめた2017年5月1日現在の推計人口は82万4966人で、前年同月と比べると6121人の減少となった。ここ数年人口の減少に歯止めがかからない非常事態


▼県としても手をこまねいているわけではない。17年度の6月補正予算には、新潟、長野、静岡と連携した中央日本4県合同移住促進セミナー開催費や、企業立地および事業拡大などにより労働者を新たに雇用した事業者への雇用創出奨励金を計上。人口の増加に向けて対策を行っている


▼今話題になっているのは、東京オリンピック・パラリンピックの事前キャンプ地の誘致だ。7県8市町村が政府の推進する「ホストタウン」に登録され、活発な活動を行っている。東京から県内各所への移動所要時間は自動車道・鉄道で2時間足らず。27年の開通に向けて準備が進む時速500㎞のリニア中央新幹線の試乗と視察が可能であること。事前キャンプを行う個人・団体に向けて、情報提供や連絡調整「サポートデスク」の開設などをアピール


▼富士山の世界遺産登録後、国際観光地として集客力を一段と増した富士山エリア。14年の外国人宿泊者数は延べ94万8000人と過去最高に。対前年比92%増と伸び率が全国第1位。平日も外国人観光客であふれ返る。しかし、それがいつまで続くのかは分からない


▼人口の減少が続く山梨県にとって事前キャンプ地の誘致は、世界の国々とスポーツ・文化・経済などで交流できる絶好の機会。外国企業の進出や観光地、地域資源の数々を広く周知できることから自治体の職員も必死だ。建設業のためにも関連する公共工事の増加に期待したい。(山梨・TH)


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