コラム

2017/08/31

周辺から攻める手もある(新潟・CY)

周辺から攻める手もある


▼「明日からやろう、と40回言うと夏休みは終わる」。某有名塾の外壁の文字にぞっとしてから早くも1カ月。ラジオ番組・夏休み子ども科学電話相談の後編が始まった。高校野球の中継を挟み、夏休みの前半と後半に放送される


▼小中学生や未就学児の質問に、専門家たちが言葉を尽くす。動植物をはじめ気象やロボットの分野も加わり、内容は多種多様だ。1984年から続くこの番組に、ことしから新サービスが始まった。聞き逃し配信だ。定時の放送時間以外でも、スマートフォンでいつでもどこでも楽しめるようになった。前編からいくつか紹介する


▼全長3~11mにもなる深海生物のリュウグウノツカイ。生態は謎が多いが、最近、垂直に泳ぐことが明らかになった。捕食者に襲われたときはトカゲのように自切して逃げる。次に不動の人気カブトムシ。捕まえたいがクヌギやナラの木が無い。そんなときは他の虫に目を向ける。公園や川の木、例えばヤナギにも集まることがある。山に近いコンビニ、自動販売機の明かりにも集まる。そこにカブトムシがいるかもしれない。いきなり夜に行かず、明るいうちに目星を付けておく


▼これまた人気の恐竜。食べ物を知るには、歯を見る。肉食は簡単だが、草食や雑食は難しい。未消化の化石でも分かるし、いま生きている関係する生き物を調べることも有効だ。進化の順はワニ、恐竜、鳥なので、ワニと鳥を見る


▼意外にも日々の暮らしの参考になるし、フィールドワークの大切さを痛感する。とかく急ぎがちな現代、ときには周辺から攻める手もある。塾の言葉も戒めにしつつ、番組後編を楽しみたい。(新潟・CY)


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