コラム

2017/08/10

木造住宅の寿命は何年か(群馬・TF)

木造住宅の寿命は何年か


▼木造住宅は平均30年で取り壊されていると聞いて驚いた。設備や仕上げ材の寿命が30年程度ということが大きな要因。リフォームや修繕を検討した時、必要箇所以外に影響が出て多額の費用が必要になることがあるため、リフォームや修繕よりも建て替えを選択するケースが多く、結果的に木造住宅の寿命が30年という説も流れるほど


▼家族形態の変化や老後の暮らしを考慮した間取りの変更もリフォームなどを検討するきっかけとなる。このほか地震などの自然災害による被害や耐震改修もその検討を余儀なくされ、建て替えを選択する割合を増加させる


▼本来の木造住宅の寿命は骨組みや軸組み、基礎などに使われる木材の耐久年数から算出すると約80年といわれており、木材の腐食状況によってはそれ以上経過しても住むことができる。しかし、適切なメンテナンスを行わなければ、耐久性は机上の空論となってしまう


▼わが家も築30年を経過した木造住宅だ。屋根や外壁、トイレなどは築15年ほどでリフォームしているため、まだまだ使える。しかし、フローリングのたわみやキッチンの水回り、お風呂の汚れなど目に付くところが増えてきた。ことしで35歳、一般的に考えればまだ50年程度はこの家に頑張ってもらわなくてはならない


▼おおむね建て替えは約2500万円、リフォームには約1500万円の費用が掛かるという。職人さんが一生懸命建てたこの家に愛着を持ち、なるべく長く住みたいと思う気持ちに加え、将来の子供への財産としても残してあげたいと眺めるわが家。途方に暮れたため息が空っ風に吹き飛ばされた。(群馬・TF)


厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら