コラム

2017/09/13

スゴ技に触れる機会を(茨城・KM)

スゴ技に触れる機会を


▼子どもの野球離れが加速している。ある小学校では、卒業する際に書かれた「将来の夢」でサッカー選手が20人以上いた一方、野球選手は1人だけだったという。小学校4年生になるわが息子は、体育の授業でキックベースボールを行ったが、ルールを知っている級友が2人しかおらず、なかなか試合が進まなかったとのこと


▼プロ野球が当たり前にゴールデンタイムにテレビで放送されていた時代。選手のスゴ技に憧れ、投げ方や打ち方を真似(まね)する小学生がたくさんいたころに比べると、今は野球に触れる機会が少ないのだろう


▼プロ野球独立リーグ・BCリーグへの参加を目指し、このほど茨城県にプロ野球チーム「茨城アストロプラネッツ」が設立した。8月には、ひたちなか市民球場で、新潟アルビレックスBC対栃木ゴールデンブレーブスの記念試合が開催された


▼夏休みの思い出づくりにと、併せて開催された「親子でグローブを作ろう」に軽い気持ちで参加したが、革ひもがなかなか通らず悪戦苦闘。一度ひもがねじれてしまうと直すのも困難で、手の皮をひりひりさせながら、子どもそっちのけで作業に没頭した。1時間半を費やし、ようやく完成。講師を務めたメーカーの担当者は終了後「職人さんは5分で組みます」と言い、参加者からは感嘆の声が上がった


▼グローブ作りの参加者は、そのグローブに触れるたび、自分で作った喜びとともに「職人さんはあの作業を5分で」と、職人の仕事ぶりに思いを馳(は)せるだろう。作業を体験してもらった上で職人のスゴ技を感じてもらう。この手法は建設業の魅力アピールにも有効かもしれない。(茨城・KM)


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