コラム

2017/09/22

子どもたちの笑顔が鍵(茨城・KN)

子どもたちの笑顔が鍵


▼茨城県行方市(なめがたし)は、吉本興業と連携してふるさと劇団「なめがた座」を立ち上げた。プロのお笑い芸人と地元住民などが稽古に励んでいる。興味があったので、プライベートの時間を利用して稽古を見学させてもらった


▼劇団には大人から子どもまで、約20人が参加。プロの作家が書き下ろした脚本は、地元のエピソードを取り入れた笑いに満ちた作品。観覧希望者を募ったところ、定員の300人を超える応募が殺到した


▼稽古場でひときわ目を引いたのは、子どもたちの元気な姿。最年少は小学1年生。与えられたせりふを話すことや、決められた段取りに従って動くことは難しいだろうなと思っていたが、大人のサポートを受けて練習を重ねると、目に見えて上達していくのが分かる。何よりも、本当に楽しそうに笑顔で稽古をしている姿を見ると「ああ、あの子はきっと演劇が好きになるだろうな」と感じる。そしてそれこそが、この企画の最大の成果だと思う


▼都市部に比べ、地方では演劇という文化に触れる機会が少ない。触れる機会がなければ興味を持つ可能性も少なく、魅力を伝えることもできない。結果、地方では「担い手不足」に陥る。幼い頃に演劇という文化に触れる機会や興味を持つ土壌をつくることが、演劇人口の増加や文化の隆盛につながっていく。これは、若年者の担い手不足に悩む建設業においても同じことがいえるのではないか


▼茨城県ではことしも、子どもたちに建設の魅力を伝え、仕事に興味を持ってもらうため建設フェスタを開催する。子どもたちの笑顔が、建設業の未来へつながる重要な鍵となるはずだ。(茨城・KN)


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