コラム

2017/10/14

男の存在価値とは何か(長野・JI)

男の存在価値とは何か


▼娘が通う小学校で、1匹だけ亀を飼っている。以前は小さくかわいい姿だったが、現在は子どもの顔ほどのサイズまで成長。広々としていた水槽も狭苦しいようだ。生活環境の改善が必要だろう。その亀が交尾を経ずに卵を産んだので、学校では大きな話題となっている


▼無精卵であるため子亀は生まれないはず。しかし亀1匹で卵を産んだ事実は、多くの児童にとって衝撃だったようだ。人間社会でも、最近は未婚で出産・育児するシングルマザーを選ぶ女性が増えている。いまや男は用が済んだら不要であり邪魔ということだろうか


▼建設会社に勤務する女性従業員対象の工事現場見学会を取材した。参加者は技術者や事務職、経営者など約60人。足場や部材、内装、安全管理など、それぞれが興味を持つ部分に目を向けている様子が見られた。見学先では、大勢の女性が来たことで思わず手が止まる男性作業員もいた


▼現場を案内してくれた技術者も女性だった。彼女は「女性が働きやすい環境の改善に向け、社内で女性が声を上げていくべき」と呼び掛けていた。さらに「男性の職場環境改善も女性ならではの視点で進めるべき」と話していた。現代の職場において、男性の視点だけでは何かが足りないのかもしれない


▼学校の亀が出産した件では、もう一つの問題が浮上。これまで亀は「カメ太郎」と呼ばれ親しまれていたが、その太郎君が卵を産んだことで、初めてメスであることが判明。学校は子どもたちに新たな愛称を募り始めた。今後は女性としてかわいがられることになった旧カメ太郎。彼女の第2ステージは始まったばかりだ。(長野・JI)


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