2017/11/01
これからの76年間(茨城・HS)
これからの76年間
▼来年ロシアで開催されるサッカー・ワールドカップの出場国が続々と決定している。日本は8月の時点で早々に出場権を勝ち取った。おかげでプレーオフに全てを賭ける他国の様子をのんびりと眺めることができる。選手をはじめ関係者の頑張りには感謝しかない
▼プレーオフが終わると、次は12月にモスクワのクレムリン宮殿で行われるグループステージの組み合わせ抽選会。少しでも有利な組になることを祈らずにはいられない。組み合わせが決まれば来年6月まであっという間。サッカー評論家がちまたに溢れ、思い思いの皮算用で盛り上がることだろう
▼これで日本は初出場の1998年フランス大会から6大会連続6度目の本大会出場となった。いわゆる「ドーハの悲劇」で涙を流したのも今は昔。すっかり常連となり、出場を逃す姿が思い描けないほど当たり前のようになった
▼だがサッカーは下馬評が当てにならないスポーツ。かつての常連国が、今では何度も出場を逃している。サッカーの歴史から見れば、日本はまだ新興国の域から抜け出していない。強豪国への道のりは険しいが、ゆっくりでも一歩一歩着実に進んでほしい
▼Jリーグが発足した93年、Jリーグ百年構想というスローガンが掲げられた。発足からこれまでの四半世紀にはたくさんのドラマがあった。そして2093年までにも、さまざまな歓喜や悲劇が生まれるのだろう。その中に日本のワールドカップ優勝が含まれていれば、これ以上の喜びはない。問題は、そこまで寿命が続くかどうか。四十路男があと76年生きる。こっちの方がぜいたくな願いか。(茨城・HS)