コラム

2017/11/02

新しい活性化策(山梨・HI)

新しい活性化策


▼今年も早いもので残すところ2カ月ととなった。あっという間に感じられた1年。夏が終わり年末にかけては、祝日が重なり3連休で遠出することが多くなる。10月の体育の日にはちょっとしたイベントがあった


▼東急電鉄が池上線開通90周年に合わせて1日無料デーを開催した。池上線全駅での乗り降りが完全フリーとなるこのイベントには、多くの観光客が押し寄せ、駅は大混雑。加えて3両編成であるために、電車内はおしくらまんじゅう状態。乗り降りするだけでなく、ホームを移動するだけでも一苦労となった


▼東急の狙いはなんだったのか。それは、山手線の停車駅である五反田駅から蒲田駅までの15駅を結ぶいわばローカル線の活性化を促し、沿線商店街を盛り上げることだった。商店街ではタイアップイベントを展開。戸越銀座商店街などは多くの観光客でにぎわい、イベントは大成功に終わった


▼鉄道の無料化。これまで聞いたことのないような夢の企画がもたらした影響は非常に大きい。山手線や中央線など人気路線の利用が増加し、ローカル線では高齢化が進む。路線の魅力向上に鉄道会社と地域が力を合わせて立ち上がる。今回の取り組みが今後の活性化策の呼び水になるのではないだろうか


▼地方特有に思える人口減少・高齢化問題。人が集中する都心においてもその影は各所に潜み、打開案が求められている。2020年には東京五輪が控える。開催地域だけではなく、都内全体が活発なまちになってもらいたいと願う。鉄道会社と商店街側のイベントの相乗効果がどんな結果を呼び寄せるのか。活性化の新たな解決策が示された。(山梨・HI)


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