コラム

2017/11/14

腰の痛みと銭湯(茨城・TI)

腰の痛みと銭湯


▼最近腰痛に悩まされている。デスクワーク中心の人や運転業務の多い人にも同じ悩みをお持ちの方がいると思う。かくいう自分はその両方だ。仕事に支障が出ない程度ならば湿布などで対応できるが、慢性的に違和感が残るとそれはそれで腰の据わりが悪い。それが現状だ。対症療法としては銭湯やストレッチで凝った体をほぐしている


▼特に銭湯は週に一回は通っており、日帰り温泉なども頻繁に利用している。じっくりと湯に漬かった夜は、朝までぐっすりの快眠。日ごろの疲れを実感する瞬間である


▼学生時代は近所の銭湯に通っていた。その銭湯は昔ながらの公衆浴場で、煙突が立ち、壁には富士山が描かれていた。設備は大きな浴槽と薬風呂がある程度。個人的にはスーパー銭湯のように多種多様な入浴設備より、すっきりした浴場が好みで、今も銭湯を選ぶ基準にしている。理由は単純。入る浴槽に悩まなくて済むからだ


▼しかし、そんな昔ながらの銭湯が、今どれほど残っているのだろうか。厚生労働省によると、2015年3月末時点の公衆浴場数は全国で2万6221施設。自家風呂の普及、経営の悪化、後継者がいないことによる廃業などが原因で、年々減少傾向にある。思い返してみると、現在の住居である水戸市近辺はスーパー銭湯ばかりで、引っ越してきた当初は驚いた


▼昔ながらの銭湯が減っている現状に寂しさを覚える。また、減っている理由に後継者不足があり、同じように担い手不足に悩む建設業界に携わる者としては、他人(ひと)ごとに思えない。この不安や悩みが、腰の痛みとともにお湯で流れてくれれば良いのだが。(茨城・TI)


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