コラム

2017/12/06

冬を乗り越えて(山梨・HI)

冬を乗り越えて


▼10月下旬、富士山で初冠雪が観測された。山頂付近がうっすらと白く染まり、五合目付近が紅葉で黄色く染まった姿は、荘厳で冬の始まりを感じさせる


▼麓にある鳴沢村の「ふじてんスノーリゾート」では、今シーズンの開業準備に向けてリフトに座席を取り付けるなど、冬支度が各所で始まっている。まるで秋を飛び越して冬になってしまったのではないかと思うぐらい急激に寒くなった。冬支度が済んでいない人は早めの行動が必要になりそうだ


▼人口減少問題を筆頭に、将来に向けた担い手確保は、建設業界をはじめ、介護・看護や情報系などの業界で喫緊の課題となっている。日本商工会議所の調査によれば、全国中小企業のうち約半分の会社が人手不足に苦しんでいるという。労働環境の改善に取り組む動きが本格的に始動したが、業界全体まで浸透するにはもう少し時間が掛かりそうだ


▼そんな苦しい季節から抜け出すために地方では懸命な活動が続く。ある建築会社では、高校生と一緒に作った本棚を小中学校に寄贈し木工技術の伝承に努め、ある警備協会では、認知度向上に向け早朝からチラシ配りを実施している。根本的な労働環境改善はもちろん重要で、業界の魅力を目に見える形で向上させるることが必要である。一方、こうした多くの人と直接触れ合う活動を続けていくことも大切なのではないか


▼これから冬が本格的に到来する。降雪や凍結により移動が困難になるとき、大活躍するのが除雪車だ。PR活動ができそうな機会は積極的に生かし、建設専門紙も広報として協力していきたい。皆で一緒に暖かな春を迎えられるように。(山梨・HI)


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