コラム

2017/12/13

若手技術者不足の改善策は(群馬・KS)

若手技術者不足の改善策は


▼建設業界では現在、若手技術者不足が深刻な問題となっている。業界団体の総会や講演会などの取材では必ずと言ってもいいほど技術者不足というフレーズを耳にする


▼日本経済が飛躍的に成長を遂げた1954年12月(第1次鳩山一郎内閣)から73年11月(第2次田中角栄内閣)までの高度経済成長期には道路などのインフラ整備が急ピッチで進み、多くの技術者が建設業に集まってきた


▼現在の技術者不足はバブル崩壊のあおりを受け、公共事業の急激な減少によりリストラが敢行され多くの技術者が削減されたことや建設業が3K職場(きつい・汚い・危険)であるというイメージにより若い人が建設業への就職を敬遠しているからではないだろうか


▼そのような中、国土交通省の旗振りでスタートしたICT活用工事は、測量や丁張り設置などで人工(にんく)を削減することができるだけでなく、工期の短縮が可能になるなど、技術者不足対策として注目されている。このほか、技術者育成学校を創設し、若手技術者の育成を行うなど技術者確保に全力で取り組んでいる


▼弊社が5月に開催したセミナーで講師は「技術は盗んで覚えるものというやり方では今の若い人は育たない。1工程ずつ教えることが大切」「若い人から質問を受けた際に『自分で調べてから先輩に聞くものだ』と言うと、若い人は萎縮してしまい質問しづらい環境になり人間関係や職場環境の悪化につながってしまう。相手の立場に立って丁寧に説明することが重要」という話をしていた。若手技術者・担い手確保には3K職場のイメージの払拭(ふっしょく)と働きやすい職場環境づくりも必要だ。(群馬・KS)


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