コラム

2017/12/19

突然の災害に備え(群馬・TH)

突然の災害に備え


▼異常ともいえる気象現象が毎年・毎月のように起きており、いつどこで災害に見舞われるか分からない状況となっている。7月には九州北部を集中豪雨が襲った。昨年は岩手・北海道に台風が上陸し、その前年は茨城・栃木で鬼怒川が氾濫した。被害は報じられないものの、夏には毎日のようにゲリラ豪雨が発生する。雨だけではなく記録的な猛暑、干ばつ、大雪など挙げればきりがない


▼異常がこうも続くと平常とも感じる。日本の気候は温暖湿潤気候と中学で習ったが、今となっては熱帯雨林気候に変わったのではと疑いたくなる。夏の夕方に起こる豪雨も、夕立といった風流なものではなく、東南アジアで起こるスコールのように激しい印象だ。そうかと思うと冬は冬で大雪が降り、建設業界は除雪対応に追われる


▼先日、群馬県庁の主催で、自然災害に対応するための講習会が開かれた。講師として招かれた東京大学大学院の片田敏考特任教授によると、集中豪雨などの予想は不可能に近く、自然災害から身を守るためには自分で行動することが大切とした。個人でできる災害への備えを万全にし、ハザードマップなどの情報を取り入れることが生存率を高めるそうだ


▼わが家でも具体的な備えとして、3日分程度の非常食の備蓄や避難場所の打ち合わせ、懐中電灯などの防災用具一式の用意はしてある。しかし砂防や河川改修などのハード面、道路除雪などについては行政、ひいては建設業界に頼るよりほかない


▼災害は起こらなければ何よりだが、いつかは必ず起こる。その際に右往左往しないよう官民で協力し防災意識を高めていきたい。(群馬・TH)


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