コラム

2018/01/31

辞めていく者と残る者(埼玉・SW)

辞めていく者と残る者


▼アイドルグループ・ももいろクローバーZ(ももクロ)の有安杏果(ありやすももか)さんが、千葉県の幕張メッセで開催されたライブをもって、同グループを卒業した。ももクロは、テレビやラジオで複数のレギュラー番組を抱えており、NHK紅白歌合戦の出場経験も持つ。卒業発表はライブのわずか1週間前。人気真っただ中での卒業は、ももクロの熱心なファンを意味するモノノフに限らず、驚いた人は少なくなかっただろう


▼有安さんは雑誌の赤ちゃんモデルとして、0歳から芸能活動を開始。2009年に、ももいろクローバー(後のももいろクローバーZ)に途中加入。キャッチフレーズは「小さな巨人」、身長148cmと小柄ながらダイナミックなダンスと高い歌唱力が特長で脚光を浴び続けた


▼有安さんは卒業の理由として「子役時代から22年間やってきた世界から一度距離を置いて、今までできなかった普通のことを、少しずついろいろやってみたい。具体的に何をするかは決まっていないが、まずは規則正しい生活をしてゆっくりとした日々を過ごしたい」などと語っている


▼メンバーの一人、佐々木彩夏さんの有安さんを送り出すコメントが秀逸だった。「『ももクロを辞めてよかったな』と思えるくらい幸せな人生を送ってほしい。私たちは杏果に『あのとき辞めなきゃよかったな』と思ってもらえるくらい輝いていたい」


▼組織にも同じことがいえる。「あのとき辞めなきゃよかったな」と思われるような組織を目指さなければならない。もしも「あのとき辞めてよかったな」と思われたならば、残って頑張っている側としては少し寂しい。(埼玉・SW)


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