コラム

2018/01/27

森林整備の必要性(群馬・KS)

森林整備の必要性


▼林野庁が九州北部豪雨などを踏まえた流木災害防止緊急治山プロジェクトの実施を発表した。全国1203地区において今後、おおむね3年間で流木捕捉式治山ダムの設置や間伐などによる根系などの発達促進、流木化する可能性の高い流路部の立木伐採などを予定しているとのこと


▼車で移動中にラジオからリスナーに対して立木伐採=悪といったような印象を与えかねない放送が流れてきた。実際にテレビでも立木伐採を行うことは環境に悪影響を与えるといったような伝え方をしている


▼林業に携わっている人や携わっていた人は、多少なりとも腹立たしい気持ちになるのではないだろうか。伐採届けを出さなかったり、森林所有者の許可を得ずに伐採してしまうなどの違法伐採や皆伐した場合は植栽をしないなどの行為はあってはならない。皆伐した場合は植栽しないと、山が崩落しやすくなる。これでは地中に張り巡らされた根が伐採により力を失い、斜面を抑えられなくなり、土砂災害などが発生してしまうからだ


▼流木災害防止についても流木捕捉式治山ダムを設置することは意義のあることだ。しかし枯木は間伐作業の際に伐採したり、伐採した木を林地内に置いておく場合には、伐採木が下方に滑り落ちないように工夫する。沢や川の近くにある立木を伐採する場合には、沢や川に伐採木を入れないようにするなど工夫すれば防ぐことができることは多いのではないかと思う


▼間伐作業によるしっかりした立木の密度管理や皆伐後の植栽作業をすれば土砂災害などの発生リスクを減らすことができるのではないだろうか。山は生きている。(群馬・KS)


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