コラム

2018/02/09

使命抱き学ぶ姿に感動(茨城・KN)

使命抱き学ぶ姿に感動


▼友人の娘に大学受験を控えた高校生がいる。希望する私立大学の入試はもう間近。「頑張れよ」と声を掛けるとはにかんで「はい」と答えた。小学生のころから知っている子が立派な若者に成長し、頑張っている。その姿に感動してしまった


▼とはいえ、学ぶという行為は何も若者の特権ではない。芸能界では春日俊彰(かすがとしあき)さんや田村淳(たむらあつし)さんの大学受験が話題になっている。スポーツ界に目を向けると、箱根駅伝4連覇を成し遂げた青山学院大学の原晋(はらすすむ)監督が2017年度から早稲田大学の大学院に進学している


▼年齢を経てからの学びは、学生時代とは違った醍醐味がある。受験勉強ではどうしても効率よく点数を得ることを重視する傾向があり、学ぶことの意味に気付きにくい。社会人となり、人生経験を積んでいくと、学ぶことの意義や面白さが分かるようになることは多い


▼建設業界でも、さまざまな業種で研修会や講習を開催している。過日、被災建築物応急危険度判定の模擬訓練の取材に赴いた。受講者の年齢や服装はさまざまだが、全員が真剣な表情で受講していた。そこからは、学ぶことへの高い意識が見てとれた。建築物の危険度のチェックは、利用者の安全に直結する。自分たちが学びを深めることで安全・安心が確保される。地域の守り手の一員であるという自覚が受講する後姿から感られた


▼将来を見据え懸命に勉強する若者や、年齢を経てから学ぶことの楽しさに目覚めた人同様に、自らの使命を自覚して知識を深める建設業者の姿も美しい。建設業界の実像を正しく社会に周知していくために、われわれ記者も学び、精進せねば。(茨城・KN)


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