コラム

2018/02/21

予算発表で思う(群馬・AO)

予算発表で思う


▼都道府県や市町村をはじめ各自治体の2018年度当初予算の発表が相次いでいる。普通建設事業費はどうなったのか、工事予算はどれだけあるのか、大型事業の継続費はいくらなのか、狙っている工事に予算は計上されたのか。読者各位は、それぞれの立場から予算記事を分析されていることでしょう


▼当初予算は、夏場のサマーレビューや予算編成方針に基づいて、各課、各部が予算要望をまとめ、財政担当がとりまとめ、査定に入る。さらに、知事や市町村長による査定を乗り越えて、予算案としてまとまる。最終的に議会審議を経て成立する


▼取材では、それぞれのタイミングで行政側の回答が異なることが多々ある。予算編成よりも前の段階であれば「次年度の工事を予定している」「次年度の当初予算に要求するつもりだよ」などと、打てば響くではないが、分かりやすい回答が得られる。しかし、実際に予算要望した後や査定中となると、言葉を濁しはじめてしまう


▼予算計上できるかは担当課レベルの話ではなく、補助金の絡みもあり、自治体全体での話になるため軽々に言えない気持ちも分かるが…。道路などでは予算要求額よりも削られて計上されることが多く、担当課でも「希望するとおりに工事ができるのかは分からない」ということもある


▼当初予算の発表は、年に一度の大イベント。お祭りみたいなものだと思う。祭りなら「派手に行こうよ!」と思うが、われわれが注目する公共事業費だけを見ると派手さは少なくなっている。住民が真に必要とする事業を選択し、集中投資する。質実剛健ということなのかなぁ。(群馬・AO)


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