コラム

2018/02/22

既成概念を破り働き方改革(茨城・KS)

既成概念を破り働き方改革


▼2018年が明けて早くも1カ月。ことしの干支は戌(いぬ)。戌年は相場格言で「戌笑い」とされ、戦後から1度しか株価が下落したことがない。1月4日の日経平均株価は2万3000円の大台を超える好スタート。アベノミクスによって物価や賃金の上昇、雇用改善など景気回復が着実に進んでおり、東京商工リサーチによれば、昨年の企業倒産件数はバブル期並みの低水準という


▼ただし、倒産の原因として人手不足によるものが増えている。いくら景気が良くなり、仕事がたくさんあっても、それを提供する働き手がいなければ元も子もない。少子高齢化で熾烈(しれつ)な人材確保競争が始まっている。労働者、特に若年層に選ばれる企業になるためにも「働き方改革」は急務だ


▼昨年1月に24時間営業を廃止したファミリーレストランのロイヤルホストは、ことしから元日を休業日とした。「従業員の満足度が高くイキイキと働けば、お客さまのご満足につながり、結果として生産性の向上につながる」。いわゆる量より質、メリハリである


▼思えば、まだ24時間営業が普及していないころ、正月三が日はほとんどの店舗が休業で、街には独特の凛とした空気が張り詰める一方、各家庭は家族団らんでにぎやかに過ごしていた。そして4日からの初売りに心を躍らせていた。今となっては古き良き日本のお正月だ


▼将来を担う若者にとって魅力ある企業となるためには、既成の凝り固まった概念にとらわれず、労働の仕組みを見直さなければならない。休まずに長時間働くことが美徳とされてきた日本の労働環境と考え方は、もう終わりの時が来ている。(茨城・KS)


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