コラム

2018/03/08

イベントでは終わらせない(山梨・OS)

イベントでは終わらせない


▼「うわー、すげー」初めて見るであろうドローンに歓声が上がる。山梨県のとある中学校での職業体験。地元の笛吹建設業協会青年部が主体となって「小学生ではまだ早い、高校生ではもう遅い」と、進路を意識し始める中学生をターゲットに開催した


▼座学ではおとなしかった生徒たちも舞い上がるドローンに歓喜の表情。ドローンからの映像が映る送信機を見ようと操縦者の周りを子どもたちが取り囲んだ。操縦者も説明する職員も楽しそう。どんな職業であれ、子どもたちが興味を持ってくれるのはうれしく、誇らしい


▼重機体験でも最新のICT建機が人気を集めた。従来のブルドーザーとICTブルドーザーの乗り比べでは、簡単操作で土をならすことができるブルドーザーの性能に沸く。体験した生徒は「ゲームみたいで楽しい」と興奮していた


▼見栄えがする最新技術に触れてもらうのは今時の子どもたちにアピールするのに効果的だ。最近は遠隔操作できる無人の重機も開発されている。今までに見たことがない最新の建機に最初は「ただ単に操作してみたい」「何となくかっこよさそう」でいい。興味が湧かなければ他の仕事が選ばれる。目を向けさせるのに従来のイメージを変える「驚き」は必須だろう


▼この日体験した子どもには参加企業名を記した入社面接権付きの修了証を手渡し、出迎える気持ちを伝えた。協会は今後10年で1000人にこの修了証を配る予定だという。「単なるイベントでは終わらせない。この企画を建設業への入職に必ずつなげる」と主催した飯塚さん。本気のアピールは子どもの心に刺さるものがあるだろう。(山梨・OS)


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