コラム

2018/04/28

スーツ姿の作業員(山梨・OS)

スーツ姿の作業員


▼スーツに見える作業着が話題だ。建設業や清掃業のイメージアップを目指して開発されたもので、スタイリッシュでありながら現場作業に必要な伸縮性や多収納などの機能を併せ持つ。価格は上下セットで2万5000円程度。これまでのお決まりのスタイルから変身することで顧客が受ける印象が変わるだけでなく、働く作業員の意識向上も期待される


▼確かに従来の作業着に「かっこいい」という印象はあまりない。どちらかというと「汚れる、きつい仕事用の服」。女性には「怖い、粗雑な人」というイメージを持つ人も少なくない。きちんと着ているならまだしも、着崩している人はさらにネガティブなイメージを持たれやすい


▼着ている人自身も行く場所によっては「この格好のままではちょっと・・・」ということも。その格好にコンプレックスを感じる人もいると聞く。スーツ風といわずとも、いずれにしても改善の余地はあった


▼これまでもオレンジ色など明るい色を取り入れ、印象を明るくしようという試みはあった。ただ形自体はやはり従来の作業着の域を出ず、スタイリッシュとはいえない。少なくとも多くの若者が好み、憧れるスタイルではなかった


▼スーツに目を付けたのは大きい。正装といわれる姿は清潔感があり礼儀正しく、誠実なイメージ。安心感を与え女性受けもいい。そんな爽やかでスタイリッシュに決めた作業員がさっそうと現れ、柔和な笑顔を見せる。かと思えばおもむろに工具を取り出し真剣な顔で作業を始める。時にはその格好で重機も乗りこなす。その姿を見た人は皆思うだろう。「かっこいい」と。(山梨・OS)


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