コラム

2018/05/09

うらやましい待つ喜び(茨城・HS)

うらやましい待つ喜び


▼野球ファンにとって待望の季節がやってきた。ひいきチームの滑り出しはいかがだったろうか。スタートダッシュに失敗したとしてもシーズンは長い。必ず調子が良くなる時期が来ると信じ、応援を続けるのがファンのあるべき姿だろう


▼開幕直前、北の大地からサプライズが飛び込んできた。北海道日本ハムファイターズが、新球場の建設候補地として北広島市を選定したというニュースだ。大都市の札幌市を離れ、人口6万人弱の小都市に移転する。正直なところ、首をかしげたくなるような話だ


▼だが、現実を知ると、なるほどと思うことが多い。今の本拠地である札幌ドームは、サッカーのコンサドーレ札幌と共用で、芝生は選手への負担が大きい人工芝。しかも使用料やその他経費を含め、年間約26億円を市に払っているという


▼誘致に熱心だった北広島市は、土地の無償貸与や固定資産税の免除などを提案。新球場の建設費はチーム持ちだが、造ってしまえば収入はチームのもの。すでに発表されているボールパーク構想によると、球場の周囲にホテルやショップなどを配置し、野球以外でも楽しめるようにするとのこと。試合が無い日も人が集まれば、初期投資はそう遠くない未来に回収できるだろう


▼建設が正式決定すれば、2020年に着工し、23年春の開業を目指すことになる。まだ先の話に聞こえるが、5年前に開催が決まった東京オリンピックも再来年に迫っている。ファンであれば5年などあっという間。待つ時間が長ければ長いほど、完成した時の喜びも増すというもの。他チームファンながら、少しだけうらやましい。(茨城・HS)



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