コラム

2018/05/15

大河ドラマ実現の鍵は(茨城・MK)

大河ドラマ実現の鍵は


▼本年のNHK大河ドラマは「西郷どん」。薩摩や江戸などが舞台だが、水戸を中心に茨城県では、冲方丁(うぶかたとう)氏による小説「光圀(みつくに)伝」の大河ドラマ化を目指し活動している


▼「光圀伝」は水戸藩第二代藩主の徳川光圀公の生涯を描いた作品。光圀公よりも「水戸黄門」が有名だろう。「光圀伝」は、これまでの水戸黄門とは違う力強い光圀像が描かれ好評だった


▼そこで水戸市では「光圀伝」NHK大河ドラマ化推進協議会を2013年に発足。16年度には、県内の全44市町村の首長や議長が署名活動に協力した。17年7月にはNHKに38万人以上の署名と大河ドラマ化応援団に参加した企業などの名簿を提出。高橋靖市長は「全国各地で誘致活動が展開されているが、実現に向け、県内外への積極的な情報発信、署名活動、要望活動を継続していく」と話す


▼大河ドラマが放映されると、舞台となった地域が全国に発信され、知名度が上がり、観光客が増え、地域経済が活性化するなどの効果がある。茨城県民としては、ドラマ化実現に大いに期待している


▼「西郷どん」の西郷隆盛は、貧しい下級武士の家に育ちながら、困った人を放っておけず、愚直に生きる男として登場している。二度の島流し、三度の結婚、明治維新の実現、西南の役など波乱万丈の生涯を送った。「全ての民が幸せに暮らしてこそ日本国は強くなる」と信じ、見返りを求めない愛を与え続けたことから、親しみを込めて「西郷どん(せごどん)」と呼ばれ、ドラマのタイトルに決まった。そんな主人公であることが大河ドラマ誘致の鍵になるのでは。「西郷どん」を見ながら、そんなことを思った。(茨城・MK)


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