コラム

2018/05/17

青かろうが白かろうが(茨城・KS)

青かろうが白かろうが


▼土木・建築作業員や工員などを表すブルーカラー(青い襟)、背広で仕事をする人を表すホワイトカラー(白い襟)。労働者の職業分類の表現として長く使われてきた言葉だが、この垣根が無くなろうとしている


▼給水管の調査や洗浄、メンテナンスを担う企業のグループ会社がこのほど、スーツに見える作業着「ワークウェアスーツ」を発売した。同社の女性社員の「若者受けするスーツのようなスタイルで作業できないか」との声が開発のきっかけという。従来の作業着が持つ、3K(きつい・汚い・危険)のイメージを払しょくすることを狙った取り組みといえよう


▼2014年には農機具メーカーのヤンマーがスタイリッシュな野良着を発表し話題となった。デザイナーの佐藤可士和(かしわ)氏と滝沢直己(なおき)氏が手掛け、若者が憧れるような、おしゃれかつ機能性の高い作業着。モデルには外国人を起用し、その出で立ちはまるで地球防衛軍の隊員のように勇ましかった


▼最近、ホワイトカラーの代表格とも言える国会議員の怠慢ぶりが目に余る。国会議員の仕事は「法律案の提出・審議・法律の制定」であるはずだが、大型連休前から職務放棄し、国の未来を左右すると言っても過言ではない「働き方改革関連法案」など重要法案の審議を拒否。その間の給金は血税であることを考えるとやりきれない気持ちになる。そしてこんな姿を見て、未来を担う子どもたちが憧れるだろうか


▼襟の色が青かろうが白かろうが関係ない。襟を正して社会のために、ひた向きに前向きに働く姿こそが美しく魅力的であるということをしみじみと考えさせられた。(茨城・KS)


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