コラム

2018/05/19

言葉の変化と使い方(群馬・TH)

言葉の変化と使い方


▼常に言葉は変化しており、意味や使い方が本来のものから大きく変わるのは決して珍しくない。「やばい」という言葉を耳にする機会は多い。若者を中心にやばいは本来のまずいや危ない、危険という意味ではなく、格好良いや素晴らしいといった意味で使われることが多い


▼「やばい」については、アラサー世代の私でも使う場面が多いし、理解できる。しかし、若い年齢層がSNS上で使用する言葉はもっと難解だ。例えば、「草・草生える」という表現。面白い、楽しいを意味する。文章の末尾に(笑い)と付けて楽しい感情を表現していたのが(笑)に変わり、さらにWへと省略。一説によると、Wの形状が雑草のように見えることから草という表現に至ったと言われている


▼卍という言葉も1年程前から流行しているようだ。卍(まんじ)は楽しい気分や仲間との絆を表す時に使うらしい。マジを追加し、マジ卍とする場合も多い。衝撃的なのはその意味で、特に無いらしい。多くはその時の感情に依存するため、特定の意味は持たない。そのときの感情や気持ちが直結して卍として現れる


▼言葉の変化は乱れとして否定的に受け取られることも多い。古くは清少納言も枕草子のなかで若者の言葉の乱れを嘆く一節がある。その当時の言葉も今となっては古典。時代が変わり、環境が変われば、当然言葉も変わる


▼言葉を扱うことを生業(なりわい)とする者として、常に正しい言葉使いを心がけているつもりだ。同じ言葉を決まったように使うだけでなく、新たな表現や言葉を取り入れた記事にしたい。今よりも読みやすく、伝わりやすくなれば「マジ卍で草が生える」?(群馬・TH)


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