コラム

2018/06/30

髙田明社長の新しい挑戦(埼玉・SW)

髙田明(たかたあきら)社長の新しい挑戦


▼ジャパネットたかたの髙田明前社長がJリーグに加盟するサッカークラブのV・ファーレン長崎(V長崎)の社長として、忙しい日々を送っている。転身のきっかけはV長崎が経営不振で3億円以上の赤字を抱えて倒産の危機を迎え、ジャパネットたかた現社長である息子から「手伝ってほしい」と依頼を受けたからという


▼社長就任前は平均4000人だった来場者が、社長就任後、J1昇格を決めた2017年11月のカマタマーレ讃岐戦では2万2000人を集めた。昨年の売り上げも25億円となった。高田社長は何を変えたのだろうか


▼まずスタジアムの集客に力を入れ、駐車場を増やした。ただ増やしただけではなく無料駐車場は試合3時間前に閉門し、それ以降に来る客は有料とする渋滞緩和策を講じた。またJR九州に直談判し、試合当日の電車の本数を増やしてもらうなどアクセス面を改善。最寄り駅からスタジアムまでは約30分かかるが、地元高校生たちのブラスバンドでの出迎えや地元商店街による食べ物や飲み物でのおもてなしなどスタジアムまでの道のりを楽しめるように工夫した


▼さらなる売上アップを目指しアウェー戦にも乗り込む。スタジアム設備を研究したり、相手サポーターと触れ合ってアクセスや駐車場などの情報を収集。V長崎でも取り入れられることを探っている


▼取り組みは道半ば。5年後の完成をめどに、商業施設や宿泊施設を併設した新スタジアム構想も披露している。長崎県も人口減少にあり、整備費負担など課題も山積するが、一代でジャパネットたかたを築いた髙田社長の新しい挑戦に注目している。(埼玉・SW)


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