ラーメン大好き……（山梨・ＨＫ）

ラーメン大好き……

▼かつて一世を風靡（ふうび）したシャ乱Ｑの楽曲「ラーメン大好き小池さん」のおかげで、ラーメン好きの範疇（はんちゅう）に収められている小池姓の方は多いかと思われる。カレーと並んで日本人の国民食と呼んでも異論を唱えられることもないと思われる故に、あえて反論する気も起こらないのが小池姓の皆さまの意見ではないだろうか

▼先日、連れの誘いを受けてカウンターのみ10席にも満たないラーメン専門店へ足を運んだ。カウンター越しの従業員は店主一人。当然だがメニューの数は限られ、それだけならば注文を決めるのに際してさほど悩む必要もない。が、一品ごとにあれこれ心をくすぐる説明書きが施されている

▼されば、胸に浮かんだ素朴な質問とその回答のやり取りを繰り返し、つまるところ「自分の食べたいものを作りたい」と店主の本音を聞くことが叶った。化学調味料を使うことなく素材の味を十二分に生かす。何百というどんぶりを平らげ、幾千という材料の組み合わせを試みてたどり着いた料理人としての境地であるようだ

▼今や若者の就職における判断基準は給料ではなく、休暇や残業の有無に移ってきているとの話をよく耳にする。今叫ばれている働き方改革。就職希望者が心底勤めたいと感じてもらえるよう企業側も努めねばならない。互いに胸襟を開いて初めてマッチングが実現するのではないだろうか

▼さて件（くだん）のラーメン。昨今は漫画の世界で小泉さんという女子高生が旋風を巻き起こしているやに聞く。さらに市民権を拡大したようだ。食べたい物を食す、働きたい会社に就職する。当たり前のことなのだが、難しいことこの上ない。（山梨・ＨＫ）