コラム

2018/07/19

ロケットは夢をのせて(茨城・HS)

ロケットは夢をのせて


▼北海道大樹町に拠点を構え、ロケットを開発しているインターステラテクノロジズ株式会社。先日、たくさんの人の夢を乗せて『MOMO』2号機の打ち上げを行ったが、発射直後に落下し、炎上した。成功すれば民間単独開発ロケットとして国内初の宇宙空間到達となるはずだっただけに、残念な結果に終わってしまった。特設会場で見学していた子どもの「悔しい」というコメントは、とても印象的だった


▼同社は堀江貴文氏が創業に関わった民間企業。誰もが行ける宇宙を目指し、シンプルで低コストなロケットというコンセプトの下、前身時代の2005年から開発を進め、試行錯誤を繰り返しながら宇宙進出を目指してきた


▼国内のロケット開発は、これまで国立研究開発法人のJAXAが担ってきた。ことし2月には『SS520』が衛星打ち上げ能力を持つ世界最小のロケットとしてギネス世界記録に認定されるなど、今後もさまざまなタイプのロケット打ち上げが予定されている


▼国家事業と民間事業の差は、やはり大きい。技術的な部分はもちろん、一番のネックとなるのは資金集めだろう。いつ実用化されるかも分からず、しかも成功するかどうか分からない事業であり、投資リスクが非常に高いからだ


▼しかし、宇宙という夢にロマンを感じる人は多いはず。実際、MOMO2号機の打ち上げは、スポンサー企業のほかにクラウドファンディングで費用を募り、924人から約2842万円が集まった。次回の打ち上げで皆の夢は無事宇宙へ届くだろうか。願わくば、子どものコメントが「嬉(うれ)しい」となりますように。(茨城・HS)


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