コラム

2018/08/09

限界集落の挑戦(群馬・KS)

限界集落の挑戦


▼取材で群馬県神流町役場を訪問した。役場駐車場に車を止め、庁舎内に入ろうとしたとき偶然、駐車場から同じように庁舎内に入ろうとしていた田村利男町長を見かけた


▼田村町長とは前職で面識があったこともあり「群馬建設新聞です。いつもお世話になっています」と声を掛けると田村町長はにっこりとほほ笑み、快く町長室へと招き入れてくれた


▼町長室へ入ると、田村町長は「私は町を良くするためのさまざまな事業を実施するために直接、国や県、国会議員などへ陳情に行っている。御鉾(みほこ)橋の補修も、私が国土交通省を訪問し、直談判して修繕代行として工事を実施することが決まった」と熱く語ってくれた。このほかにもさまざまな話を聞かせてもらったが、いずれも町の発展のためにトップ自らが精力的に動き、補助金や事業を獲得してくる。しばらく話を聞いていると、この人のためにできることはしてあげたいという気持ちが芽生えた


▼人口約2000人の神流町は老年人口割合で見ると県内では南牧村に次いで第2位の限界集落だ。しかし、田村町長はそのような現実をしっかりと受け止め、少しでも若い人を町に呼び込むための施策や高齢者住宅の建設、町の持つ資源を活用するための拠点施設となる古民家を再生整備した宿泊施設「川の音」の建設などを積極的に推し進めている


▼心から町が良くなるようにと思い、その思いを達成すべくアクティブに動く田村町長の下、神流町がより良い町になることを願ってやまない。そして全国の限界集落が現状を打開し、少しでも良い方向へと進んでいくことを願う。(群馬・KS)


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