コラム

2018/08/29

インターネットミーム(埼玉・YM)

インターネット・ミーム


▼情報化社会と言われる現代だが、いつの時代でも情報を他人より多く入手・伝達することがその道で生き残る術となっている気がする。日ごろから情報収集に取り組み、有効活用を試みる企業や個人は多い


▼まだインターネットや無線など通信技術が十分に発達していない明治期に陸軍が噂を用いて拡散速度調査を行った。結果は東京から青森まで平均時速36㎞の速さで噂が伝達したと記録に残っている。噂は口コミだけでも爆発的に拡散しやすいものらしい


▼「MEME(ミーム)」という言葉がある。インターネットを介して情報を得た人が模倣者として同じ情報を拡散する現象である。インターネット初期には仲間内で盛り上がる程度の拡散性だったが、近年ではその伝達速度や拡散範囲の有益性がマーケティング手法として用いられ、流行を形成することがある


▼誰もが見聞きしている情報に価値はあるのだろうか。そのような情報の並列化は生活や仕事において現状維持こそすれプラスには作用しない。下手をすれば後退するだろう。みんな同じ色に染まることは簡単で安心を得やすいが、他社・他人との個性や優位性などの価値が薄らいでしまう


▼情報は伝達速度が遅いと陳腐化してしまう生ものに近い。企業・個人は、新鮮な情報の源となる媒体の確保・拡張を日ごろから行う。誰よりも早く情報をキャッチすることでその価値を最大限の利益につなげる。情報を並列・拡散する単なる模倣者になるか、価値ある企業・個人として有効活用する立場になるかは、日ごろからいかに自らの好奇心をいろいろな分野に張り巡らせるかが鍵になりそうだ。(埼玉・YM)


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