コラム

2018/09/13

喫煙者の未来は(新潟・KW)

喫煙者の未来は


▼最初に買ったマイルドセブンは確か250円だったと思う。現在は440円で、今年の10月に10年振りの値上げとなる。年間のたばこ税収は2兆円規模。調べてみると喫煙者のピークは1966年で、成人男性の83・7%が喫煙者だった。2017年度の調査では28・2%。まあその程度だろう。自身がマイノリティである自覚はある


▼先日JTが販売するPloomTECHなる加熱式たばこを入手した。これが実に素晴らしい。まず喫煙時の臭いがほとんど無い。室内で使用しても妻からの文句が出ない。コンビニエンスストアでも買える。受動喫煙の被害も軽減されるらしい


▼PloomTECHは、タバコの葉が詰まったカプセルを本体機器に取り付け、加熱した時に発生するニコチン入り水蒸気を味わう。吸い応えに関しては、紙巻きたばこ愛好者にとっては若干物足りないかもしれないが、慣れれば問題ない


▼税率を調べて驚いた。一般的な紙巻きたばこの税率は63・1%、加熱式たばこIQOSは49・2%、それに比べJTのたばこカプセルは14・9%と圧倒的に低い。1箱の値段はほぼ同じなのに、タバコの葉の量が税率の違いを生んでいる。またJTの筆頭株主は政府(財務省)で2014年以降1株当たり100円を超える配当があることから、たばこ税のほかに年間1000億円以上の収入が政府にもたらされている


▼JTを完全に民営化し、たばこ製造を自由化したらどうなるだろう。日本酒のように地酒ならぬ地たばこが生まれるのか。喫煙者の肩身が今後さらに狭くなるのなら、嗜好(しこう)性をより高めた一服を楽しみたいものだ。(新潟・KW)


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