コラム

2018/11/06

自分の命は自分で守る(茨城・TI)

自分の命は自分で守る


▼雨風の音で眠れなかったのは久しぶりだったと思う。9月30日~10月1日にかけて日本列島を直撃した台風24号。JR東日本が午後8時ごろから首都圏全線で計画運休を実施する異常事態。どんどん強まっていく風と揺れる家に眠れない夜を過ごしながら、計画運休を決めた判断にも納得。そんな荒天の中でも活躍している人がいる


▼被害や災害対応などは置いておくとして、今回の台風で一つ気になったことがある。翌日以降の取材へ向かう途中で、路肩などの邪魔にならない場所に倒木や枝、倒れた看板などを見掛けたことだ


▼もしもの災害時には通行の確保が重要であり、迅速な対応が求められる。実際、先日の台風が過ぎた朝は問題なく走行できた。管理者や受託業者、災害協定を締結している団体が早朝から点検や撤去に奔走したと思うと頭が下がる。一方で、そういった人たちの活躍を知っていると気にならないようなことも「知らない人が見たときにどう思われてしまうのか」とも考えてしまう


▼災害からの教訓として耳にする言葉に「自分の命は自分で守る」とある。災害が起きた時、先頭に立って作業する人もまた被災者である。広がりを見せる事業継続計画のBCPでも自分が被災することを想定して策定される。難しいところではあるが、せめて緊急性を伴わない雑木などの処分は後回しでもよいと思う


▼それはそうと、ニュースで計画運休の帰宅難民を見た時に「自分が同じ立場だったらどうするのか」と考えた。右往左往した挙句立ち往生し、駅の長椅子で朝まで始発電車を待つ姿が目に浮かぶ。いざという時に動けるだけでも尊敬だ。(茨城・TI)


厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら