コラム

2019/01/16

夢に向かって一歩ずつ(茨城・KS)

夢に向かって一歩ずつ


▼2019年の幕が開けた。初夢はいかがだっただろうか。一富士、二鷹、三茄子とはいかなくとも、皆さまにとって、ことしも明るく良き年になることを願う


▼夢といえば、冒険家の三浦雄一郎さんが思い浮かぶ。86歳にして南米最高峰アコンカグアの登頂とスキー滑降に挑戦するため、10日にベースキャンプ入りした。昨年12月に水戸市で開かれた講演会では、夢を持つことの大切さを説いていた


▼3度にわたってエベレストに登り、世界最高齢の登頂者としてギネス記録に認定されている三浦さんだが、65歳の時には肥満と高血圧で医者から余命3年との宣告を受けた。しかしそこで腐らず、99歳でモンブラン氷河のスキー滑降にチャレンジする父親の敬三さんに感化され、5年後の70歳でエベレスト登頂という目標を打ち立て、これを見事に達成した


▼3度目の挑戦にあたる80歳の時には、出発直前に不整脈で心臓を手術。誰もが無理だと止めたが、強靭な精神力で夢に向かった。標高5000mのベースキャンプまでは「年寄り半日仕事」をモットーに、午前中にゆっくり登り、午後は昼寝や散歩を楽しむことを徹底。結果、過去2回の時よりも、心身ともに最良の状態で登れたという。そして呼吸もままならない8000mのデスゾーン(死の地帯)では、お茶会を開いて心を落ち着かせ、手巻き寿司を食べたという


▼「夢を持ってほしい。年齢や病気など、できない理由を並べるのではなく、どんなことでもいいから今できることを一歩ずつ積み重ねていけば夢はかなう」と三浦さん。趣味でも仕事でも何でもいい。常に夢を抱いていこう。(茨城・KS)


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