コラム

2019/02/07

立場で異なる週休2日制(埼玉・SW)

立場で異なる週休2日制


▼関東地方の各県建設業協会の若手経営者で構成する関東建設青年会議が夏に実施した週休2日制に関するアンケート結果が明らかになった。質問項目は経営者、建設社員、作業員に分かれており、その回答には温度差が感じられる


▼経営者は週休2日制の推進に約6割が「賛成」と回答し「待遇が改善され若手の入職につながる」「業界のイメージアップにつながる」と好意的な印象を持っている。ただしデメリットとして「天候不順等休工が読めないので工期に追われる」が4割強あるほか「日給労働者の収入が減り対応が難しくなる」も3割余りあった


▼建設社員に尋ねると「土曜日がプライベートに使えるのでうれしい」が4割強、「6日連続は身体が疲れるので助かる」も2割弱に達し、こちらも歓迎する声が多い。一方で「雨の日の作業の遅れを取り戻せないので困る」も2割強あり余裕工期の設定に課題も見える。週休2日制になると人手が増えると思うかについては「関係ない」と「増えると思う」が約半数で拮抗した


▼ところが、作業員に聞くと「日給で働いているので給料が減るので困る」が34・5%で「土曜日がプライベートに使えるのでうれしい」の30・2%を約4ポイント上回った。週休2日制になると人手が増えると思うかに関しては「関係ない」が65・7%に達し「増えると思う」は33%にとどまった


▼今の若者にとって週休2日制は義務教育のころから当たり前となっているが、日給月給で働く人にとっては金銭的な問題も発生してくる。3者がどこまで歩み寄ることができ是正していけるのか、難しい課題となっている。(埼玉・SW)


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