コラム

2019/04/02

簡単は構築から(東京・CK)

簡単は構築から


▼一見「簡単」ではあっても、その裏には「構築」があるものだ。「簡単」だと考えるのは、「簡単」を作り上げるための「構築」に目が向いていないからだと言えるだろう


▼1+1を考えてみる。1+1の答えは2だ。誰でも簡単に導き出すことができる。しかし、1+1=2という計算を「構築」するまでには、計り知れない苦労があったはずだ


▼「1」という数字を認識する、「+」という記号を認識する、などの意味を理解すること。そもそも「1」という数字を作り上げることや「+」という記号を統一することなどの努力があり、今では簡単な数式で表せるようになっているのだ。「簡単」を作り上げるための「構築」があったことは言うまでもないだろう


▼建設業界は変革の時代を迎えている。働き方改革やICT活用など、数々の新たな課題に直面している。新たな取り組みを取り入れることは、どの業界でも大切であり大変なことだ。しかし「構築」を顧みもせずに表面上の問題だけを解決しようとしても、本質は何も変わることはない。例えば週休2日制の導入について見れば、知らない人からすると、ただ休みを作ればよいだけだと考える。しかし、現場を休みにすることは決して「簡単」ではない。現場をストップさせる仕組みやルールを「構築」する必要があるはずだ


▼「簡単」というものは「構築」があり成り立っている。何をするにも最初から「簡単」な物はない。日常的に当然となっている物事やルールなど、気にならない「簡単」の裏側には、必ず「構築」があることを考え、そしてしっかりと目を向けるべきなのである。(東京・CK)


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