コラム

2019/05/16

情報発信に学ぶこと(茨城・TT)

情報発信に学ぶこと


▼ここ数年、建設業界の魅力を発信するための現場見学会など子ども向けのイベントが増えてきた。茨城県内では毎年秋に「建設フェスタ」という建設業の仕事に触れ、家族みんなで楽しめる国内でも最大級の建設系イベントが開催されている。建設重機の展示や体験試乗、操作体験など、小さな子どもから年齢を問わず楽しめる、工夫を凝らしたブースが会場を埋め尽くす。その取材に昨年初めて参加した


▼大きな音で動く重機の試乗体験には、長い列ができるのだろうと想像していたが、これに負けじとものづくりを体験できるブースに多くの子どもたちが興味を示していたことに驚かされた


▼実際に親子そろっての工事現場の見学でも、参加者に感想を尋ねると、親のほとんどは見学そのものに高評価を示しているが、子どもたちは「〇〇を作れて楽しかった」と、ものづくり体験に楽しさを感じている声が多い。本来子どもたちはものづくりが好きなのだ!


▼しかし成長するにつれ興味の対象が広がり、ものづくり産業の建設業界は選択肢から外れ、業界の担い手確保の問題は少子化が加速する中でますます深刻化している。魅力ある産業に脱皮するためにはどうすればよいのか。魅力を発信していくということは、ただ憧れの職業として子どもたちや世間に認識してもらうことだけが目的ではなく、同時に仕事の在り方や働き方で新たな魅力に気付くことも少なくないだろう


▼創意工夫をしながら継続して情報を発信していくことは、発信する側にも新たな発見があり、業種に関わらず発信する側が魅力を感じることが何よりも重要だろう。(茨城・TT)


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