コラム

2019/05/17

70年を積み重ねて(東京・KK)

70年を積み重ねて


▼プロ野球の横浜DeNAベイスターズが4月7日に1950年3月の大洋ホエールズ創設から数えて通算4000勝を記録した。球団誕生70年目での達成となったが、2005年に新設された東北楽天ゴールデンイーグルスを除く11球団の中で最も遅い4000勝到達であり、5000敗に最も近い。要はそれだけ負け続けてきた歴史があるということだ


▼あまり知られていないが球団創設時の本拠地は山口県下関市。3月10日には当時の復刻版ユニフォームを着たベイスターズ対広島東洋カープのオープン戦が予定されていたものの、残念ながら雨天中止となった。試合が実現すれば下関では12年ぶりのプロ野球の試合だった。地元では今後も試合の誘致を目指すという


▼近年のベイスターズは親会社が変わり、ペナントレースでも上位に顔を出す年が増えるなど強いチームになってきた。また球場に足を運んでもらう取り組みに力を入れた結果、女性を中心にファンが急増し、人気球団の仲間入りを果たした。今や本拠地の横浜スタジアムはチケットの入手が困難となっており、以前とは隔世の感がある


▼1950年のプロ野球は2リーグ分裂に伴い初の日本選手権試合が行われたほか、7月には後楽園球場でナイター設備が導入されるなど節目の年でもあった。今では当たり前のことだが当時は画期的だったに違いない


▼通算4000勝は1勝ずつの積み重ねでしか成し得ないもの。4月10日にも勝利し、次なる4000勝への一歩を踏み出した。70年先のことは誰にも分からないが、常勝球団になっていたとしても決して画期的なことではないはずだ。(東京・KK)


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