コラム

2019/05/29

建設業という名の看板(群馬・KO)

建設業という名の看板


▼友人と食事の場を決める時のこと。行きたかった店を提案すると、間髪入れず拒否された。理由を聞いてみると、その店に行ったことがあるようで、料理はおいしかったが店員が厨房で無駄なおしゃべりをしており、二度と行きたくないとのこと。いくらおいしい料理を提供していても、ほんの一瞬の気の緩みや見られていないだろうと思ってやっている行動も客は見ている


▼建設業も同じだと思う。取材先に向かう途中のこと、工事中のため片側交互通行となっていた。対向車を待つ間、何気なく窓から外を見ると現場の作業員がくわえたばこをしながら歩いていた。これをもし高校生が見ていたとしたら建設業に入りたいと思うだろうか。高校生に限らず、良い印象を持つ人がいるだろうか


▼確かに建設業はサービス業ではない。ただサービス業と同じく、外で工事をする際には多くの人の目に留まる。熱心に働いている人が大多数であると思うが、一瞬の気の緩みを人々は見て建設業のイメージも決めつけられてしまう


▼特に信号待ちや片側交互通行で対向車を待っている時など、何の工事をしているのかなどと何気なく現場を見ている人は多いと感じる。座り方一つを取っても印象は変わってくる


▼建設業は、人と人とのつながりの中で成り立っている。そのつながりには現場を何気なく見ている人も入っていると思う。人々の命や生活を守る工事を行い、素晴らしい建築物を建てていても、たばこ一本や座り方一つで印象が悪くなってしまうのは悲しい。建設業の看板を背負っているという自覚を持って日々の業務に取り組んでいただきたい。(群馬・KO)


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