コラム

2019/06/19

ニンニク入れますか?(埼玉・YM)

ニンニク入れますか?


▼JR山手線の田町駅と品川駅の間に新駅「高輪ゲートウェイ」が2020年に誕生する。新駅完成に向けた周辺の開発が進むことで、地域の発展と活性化に期待が高まっている


▼そこで新駅の隣駅となる田町駅に降りてみた。駅周辺は開発が進み、大企業の本社が立ち並ぶ。さらに慶應大学をはじめ数多くの大学、高校が立地している。田町の地名は江戸時代からといわれる。明治~昭和と経て、田町という地名は無くなり、駅名だけが面影を残す。時代と共に街は変わる。しかし長年変わらない店舗もある


▼慶應大学正門から約100m西側にある「ラーメン二郎」だ。1968年創業の本店は、瞬く間にラーメン好きの心をわしづかみ。創業50年以上が経過し、都内を中心に40店舗近く構えている。数多くのファンが連日長蛇の列を作るため1時間以上待つこともある。ひとたび席に着けば、客は一心不乱に麺をすする


▼人気の要因は圧倒的なボリュームと味。そしてニンニク。300gを超える麺、山盛り茹で野菜、厚切り豚。さらに濃厚豚骨醤油スープが足を何回も店に運ばせる。店員に「ニンニク入れますか?」と声を掛けられると、野菜やニンニクなどの増量を注文できるシステムも支持を集める


▼街は時代で変わる。しかし世代を越えて変わらない味がある。競争が激しい飲食店は、客に愛される必要がある。ラーメン二郎の社訓は「味の乱れは心の乱れ、心の乱れは家庭の乱れ、家庭の乱れは社会の乱れ、社会の乱れは国の乱れ、国の乱れは宇宙の乱れ」と示す。ラーメン二郎の味はニンニクありきだ。あなたは「ニンニク入れますか?」(埼玉・YM)


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