コラム

2019/07/13

ものづくり現場から学ぶ(群馬・KS)

ものづくり現場から学ぶ


▼群馬県富岡市に本社工場を構える湯浅製作所が第三工場倉庫の増築工事を行うという情報をつかみことで取材に訪れた。会議室に通され、しばらく待っていると、こちらも思わず姿勢を正してしまうほど背筋を真っ直ぐに伸ばした湯浅泰弘社長が現れた。名刺交換を済ませ、増築する倉庫の構造や床面積、敷地面積、建物の特徴などを聞いた


▼同社はトヨタ自動車の全車種に使用する部品をメインに製造、2018年度には群馬県優良企業表彰のものづくり部門で大賞を受賞した。本社工場の周辺には第三工場のほか、第二工場もある


▼湯浅社長は第二工場建設に当たっては「若い人を定着させるため、これまでのプレス工場のイメージをふっしょくし20年後のプレス工場の姿を想像して造った」と話す。毎年8~10人が入社しているが、退職者はおらず、若い人の定着率は上がっているというから驚きだ。退職者がいない理由について聞くと「従業員を大事にしている。仕事で無理をさせたら相応の報酬を支払っている」と返ってきた


▼会社経営についても「1社独占市場の場合、ピークまで達した後、何も対策を行わなければあとは下がっていくだけ。良いときにこそ、現状に満足せず、経営陣が常に危機感を持ち、常に社員にも危機感を持たせるようにしていくことが必要。忙しいときに、いかに仕事を取れるかが会社を存続させていく上で重要」と話す


▼湯浅社長の会社経営に対する考え方や新規入職者の定着率をアップさせる方法などは業種は違えど、建設業に携わる経営者の方にとっても参考になることは多いのではないだろうか。(群馬・KS)


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