コラム

2019/07/24

本気で答えることの意味(群馬・YT)

本気で答えることの意味


▼夏休みと冬休みに毎年楽しみにしていたNHKラジオ第一の子ども科学電話相談。4月から毎週日曜日の放送に変わり、長期休暇以外でも楽しめるようになった。特に恐竜の先生として質問に答える北海道大学総合博物館の小林快次(よしつぐ)教授と子どもたちの掛け合いが面白い


▼質問者の多くが恐竜に対して大人顔負けで詳しく、小林先生のする「ジュラ紀後期の大型肉食恐竜と草食恐竜は?」などの問い掛けにすらすらと答えていく。耳で聞くだけのラジオでブラキオサウルスとアロサウルスと答えられても詳しくないこちらはもはや呪文にしか聞こえないが、盛り上がる先生と子どもがほほえましい


▼「隕石(いんせき)で恐竜が絶滅していなかったらどうなっていたか」という質問が小学2年生の男子から出された。その男子は「頭の良い恐竜が人間のようになっていたのでは」という説を紹介。小林先生は「その恐竜よりもはるかに大きい恐竜がいたから難しいのでは」と真摯(しんし)に答えていた


▼「将来先生と一緒に研究したい」とうれしそうに話す恐竜好きの少年少女にとって小林先生はアイドルのような存在なのだろう。憧れの先生と直接話し、最先端の情報を議論する。子どもたちにとってその価値は計り知れない


▼そこで建設業子ども電話相談というのはどうだろうか。砂山トンネルの上手な掘り方、快適な秘密基地の作り方など遊びには多くの建設技術が役に立つ。その道のプロが本気で答えることで魅力を伝え、建設業への入職を促す。あとは働き方改革と生産性向上の歩みをさらに進め、業界の現実が憧れを阻害しないように進めるだけだ。(群馬・YT)


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