コラム

2019/09/19

現実にも目を向けて(群馬・KO)

現実にも目を向けて


▼スマートフォンの普及などからSNSを通じて写真をアップロードする人が年々増えている。若い世代だけではなく、中高年の世代にも広まっているようだ。なによりリアルタイムで世界中の人とつながることができることが魅力だろう


▼美しい景色やおいしそうな食べ物など、誰かに見せたいと思う気持ちは分かる。そのためのツールとしてSNSは大変有効なものだと感じる。しかし撮影マナーを守れない人はご遠慮いただきたいもの。最近では立入禁止の場所や私有地に勝手に入ったり、撮影後に商品をその場で捨てたりする人もいるようだ


▼お盆休暇に世界三大夜景とも称される夜景を見るため、函館山を訪れた。夜には霧も晴れ、美しいイルミネーションを眺めることができたのだが、同時に一部の外国人旅行者の撮影マナーの悪さに嫌悪感を覚えた。皆で譲り合って写真を撮影している中、お構いなしに写真を撮ろうと割り込んできたり、中には寝転んだり大きな声を出しながら写真撮影をしている人たちも


▼しかしマナーを守れないのは海外から来た観光客だけではないようだ。阪神甲子園球場近くの食堂では、高校球児にお腹(なか)いっぱい食べてほしいとの思いで考案した超大盛りのカツ丼の提供を終了した。理由はSNSに写真を上げることだけを目的にする客が増え、食べ残しを処理するのが嫌になったからだという


▼作り手側のたくさん食べてほしいという気持ちを無にする行為は到底許されるべきではなく、お金を払っているからという理由は通らない。SNS内での評価を気にするのもいいが現実の評価も気にするべきだろう。(群馬・KO)


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