コラム

2019/10/01

自由研究の行く末(新潟・TH)

自由研究の行く末


▼「100%終わってない!」。夏休みが終わる2日前に言った甥っ子の言葉である。宿題をしている姿を見掛けていなかったので「夏休みの宿題って終わった?」と聞いたところ、満面の笑みでさっきの言葉が返ってきた。翌日、母親に叱られながら渋々宿題をやっている甥っ子を見掛けたのはいうまでもない。自身も最終日に宿題の山を前に涙を浮かべながら必死にやっていたので甥っ子の気持ちはよく分かる


▼そんな夏休みの宿題の一番のくせ者といえば、自由研究だった。まずネタを探すのにひと苦労したことを覚えている。ドラえもんさえ居てくれればと思っていたが居るわけもなく、家の中でありとあらゆるモノを使って創作したり、外に出て昆虫探しをしたり、とにかく大騒ぎしていたものだ


▼しかし時代は変わった。子どもたちはパソコンやスマートフォンを使ってテーマを探し、後は自由研究のキットをポチッとして完了。甥っ子も他の宿題は終わらずとも自由研究だけは一日足らずで完成させていたようだ


▼建設現場でもi-Constructionと世の中の働き方改革の波により、AI、ロボットを活用した動きが顕著になっている。生産性の向上や担い手確保、人材不足解消に大いに期待されており、弊社紙面でもICT、IoT(モノのインターネット)という記事を日々目にする


▼急速に普及が進むIoT。2020年に世界のIoT市場規模は3兆ドルになると言われている。100年先の時代はどうなっているのだろう。もしやドラえもんが自由研究を代わりにやってくれる時代になっているのだろうか?うらやましい限りである。(新潟・TH)


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