コラム

2019/10/08

EV車普及とインフラ整備(群馬・YY)

EV車普及とインフラ整備


▼充電中の電気自動車(EV車)を街角で見かける機会も多くなった。航続距離の向上や価格の低下により、目覚ましい普及を遂げるEV車。合わせて商業施設や高速道路の休憩施設に充電スタンドが設置されるなど、インフラの整備も進んでいる


▼先日群馬県玉村町にある道の駅玉村宿に立ち寄った際、一風変わった充電スタンドを見かけた。ダイソン社製の羽根無し扇風機をほうふつさせるデザインの機器には「テスラ」と書かれていた。テスラ社はアメリカのカリフォルニア州に本社を置くEV車メーカー。ことし千葉県市川市で公用車への導入を巡り、市民を巻き込んだ議論になったのが記憶に新しい


▼同社は長距離ドライブをするユーザー向けに充電スタンドの設置を進めており、その数は全国で21カ所に上る。スマートフォンのアプリとも連動し、充電完了を利用者に通知するサービスも行っている。残念ながら、充電風景を見ることはできなかったが、メーカーによるインフラ整備はEV車普及へ新しい潮流を作り出しそうだ


▼世界各国が国家的政策として進めるEV車の研究開発。地球温暖化対策が主目的ではあるが、自国の自動車産業の存亡に関わる重要事項になっている。ことし浮上した欧米FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)と仏ルノーの経営統合交渉も、背景にEV車の強化があるとされる


▼昨今注目が集まる自動運転技術など、自動車を取り巻く環境は激変しつつある。こうした次世代車の普及に伴い、道路など交通インフラも大きく変化を遂げていくのか。テスラのスタンドを前に考えを巡らせてしまった。(群馬・YY)


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