コラム

2019/11/12

担い手確保へ「人」大事に(茨城・MK)

担い手確保へ「人」大事に


▼建設業の大きな課題である担い手の確保。対策として各社は、どのような工夫をしているのか。東日本建設業保証は建設業者に聞いた「地域の守り手」アンケート調査(本年1月)で寄せられた「従業員の定着率向上への工夫」の事例集をまとめた


▼意見を分類すると、最も多かったのは休暇取得の促進。就業カレンダーや休暇予定などの年間計画を策定し、休暇を取りやすい環境づくりに力を入れている企業が多い。具体的には「工程を見直し、連休を毎月取るようにしている」「子どもの行事を優先し、有給を取得するようにしている」との回答。コミュニケーションの充実に努めている企業も多い。若者への声掛けを積極的に行い、食事会などで親睦を深めている


▼人材の定着へ給与・賃金の引き上げも多かった。賃金や評価制度を明確化し安心感を与えるだけでなく、日払いを月払いに変更した取り組みもある。福利厚生の充実として社会保険への加入、各種保険や退職金に自主的に上乗せを行っている会社も


▼働き方改革も大切なテーマ。早出や残業ができるだけ発生しないような工程の工夫、若い職員には残業を命令しない配慮も。具体的には「若者が好みそうな作業服のデザインを使用。社用車、ダンプ、重機は新しいものに入れ替えた」「現場担当者はできるだけ居住地と現場位置が近い社員をシフトできるよう工夫している」があった


▼意見からは、各社が「人」を大事にして経営に取り組んでいることがうかがえる。こんな声もある。「個人の持ち味を伸ばすようにしている」。働く人を意識した環境づくりがポイントと言えそうだ。(茨城・MK)


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