コラム

2020/02/13

50年を迎えてからが本番(新潟・YY)

50年を迎えてからが本番


▼ごみ処理場は稼動から20年が経過したころから施設更新の検討を始めることが多い。人間に置き換えると成人した頃合い。まだ学生もしくはやっと社会に出たくらい。人間であれば、これからが本番と言えなくもない時期に施設更新を考えなければならない。20年をずいぶん前に迎えた身としては、老朽化による不具合、社会情勢に合っていないと指摘されるのは少し悲しい


▼高度成長期以降に整備されたインフラが今後一斉に老朽化し、メンテナンスに膨大な費用がかかるという。インフラ長寿命化計画を策定し、将来的に増加するメンテナンスコストの縮減・平準化を図る取り組みが始まって数年。道路や橋梁では5年に1度の定期点検が一巡し、二巡目点検に着手した


▼全国にある橋梁の数は約70万橋に上る。このうち建設後50年を経過した橋梁の割合は2019年度で27%。さらに10年後の29年度には52%へ増加する。老朽化に起因した事故を未然に防ぐためには定期点検と予防保全的修繕は欠かせない


▼橋梁の寿命は一般的に50年とされている。国土交通省が定期的に行っている架け替え調査によると、近年に建設された橋梁の寿命は約100年と推定されるそうだ。しかし、安全安心に重きを置き、機能を発揮するには寿命の長短に関係なく日頃のメンテナンスが重要なのは同じ


▼人生も100年時代と言われている。しかし生まれて20~30年程度で老朽化、陳腐化とやゆされては立つ瀬がない。「50年を迎えてからが能力発揮の本番」と言われるよう、元気に活躍し続けるため、人もインフラも日々のメンテナンスを心掛けたいものだ。(新潟・YY)


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